今一度、この木(Oleneya tesota)についてお断りをば。
ネット情報などでは、「デザートアイアンウッド=砂漠に長年埋もれている間に化石・結晶化した木の総称」のような記述を目にします。
確かに化石ないし半結晶化した元”木”も存在します。
湿度が低く一日の寒暖差の激しい砂漠環境では、埋もれていなくても立ち枯れたり、長年倒れたまま放置すると木質が変成することもあるかと思います。
かなり結晶化が進んだ元”木”は↓こんな感じです。
このような元”木”を一般的な木工具で切削すると、瞬時におしゃかになります。
ある木工家は、砥石を加工するのと同じ感覚と評していました。
↓これは完全に化石化した珪化木(楢らしい)です。
こうなると、完全に石工さんの仕事になります。
ということで、当店でデザートアイアンウッドとして販売しているのは化石ではなく純粋な木だけです。
木とはいえ、とても緻密で硬く加工難易度も高しですが、それゆえ完成後の光沢や滑らかな表面感は他材では得がたいものです。
ワレが多い材ですので、CA(液状瞬間接着剤)などで硬化補強されたブランク材も多く出回っていますが、それはまた別物(スタビ系)になります。
それを化石と勘違いされていることもあるので要注意です。
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